メキシコ出前講座とは?
メキシコ進出の為にF/Sを開始される企業様を訪問して、F/S活動の初期から工場立ち上げ・量産に至るまでの期間、更には量産後も、メキシコでの駐在経験に基づいたサプライチェインを含めた広範な最新情報を以って、ボランティア的コストで品質重視の中堅企業様を支援させて頂く活動であります。
現状と支援への想い、、、
メキシコから帰国し2016年4月にメキシコ出前講座を設立した当時、メキシコの自動車生産台数は347万台で世界第7位の実績を示し、2017年には400万台へ、2020年には500万台を窺う勢いでありました。
しかし、米国にトランプ政権が発足しアメリカファーストの戦略から、米国企業のみならずメキシコに工場を新設する外国企業への圧力が強まった事から未だ400万台は実現出来ておりませんが、逆風に拘わらず2018年には
391万台を、2019年には375万台を達成しております。
これは、メキシコの自動車産業がアメリカのサプライチェインに大いに寄与している事を証明しており、NAFTAの再交渉は紆余曲折がありましたが、デジタル産業など新規分野を包含したT-MEC(USMCA)がいよいよ
2020年7月1日に発効する運びとなっております。
COVID-19の蔓延があってメキシコでは自動車の生産が停止している状況ですが、部品を含めた工場の稼働を再開する動きが強まっており、ウイルスに感染しないための方策を採用する事で再開の方向に動いております。
T-MEC(USMCA)は材料・部品の域内調達を強く要求しており、日系OEM様とTier-1、2の部品メーカー様の多くは未だ材料や構成部品を日本、韓国、中国、タイ等のアジア圏からの輸入に頼っているケースも残っており、今後は急速に北米域内調達が要求されそれに呼応する動きが必須であります。
従来からの日供部品ビジネスでは商権維持が難しくなる危険性を覚えます。
そこでメキシコに求められるのは、素材・加工分野といった日本の品質重視の中堅メーカー様ですが、メキシコ進出を決断するにはハードルが高いのが悩みです。一つにはこれら中堅企業様の従業員の人数に限度が有ること。二つ目には距離が遠く且つスペイン語圏であって馴染みが薄い事。更にはメキシコという国そのものを十分に理解できていないことが挙げられると思います。
過去8年間自動車部品メーカーに勤務し、総合商社の一員として合計6年のメキシコでの材料販売や新規プロジェクト立ち上げに従事した経験から、今後メキシコに進出を希望するメーカー様が成功裡に量産に入れるように広範にお手伝いをしたいものです。